2015年3月14日に開通する北陸新幹線。これまでは長野新幹線が長野駅まで運行しているだけでしたが、今回の開通でその先に7駅まで線路が延び、北陸3県へのアクセスが便利になりました。乗り換えを挟んで4時間以上かかっていた東京-金沢の電車移動が、約2時間30分に縮まるとして注目を集めています。そこで今回紹介するのが金沢……ではなく、その間の6駅金沢ばかりが注目されがちですが、途中駅にもまだ知らぬ魅力があふれています。今回は新幹線開通でアクセスしやすくなった長野-金沢間6駅の「春の景色」をご紹介します。
飯山駅
川のほとりに見渡す限りの真っ黄色「菜の花公園」
春のイメージに違わない、見渡す限り広がる菜の花。これからの季節、日本一長い信濃川の上流千曲川のほとりに鮮やかな黄色の絶景が広がります。まだ雪が残る雄大な信州の山々を背景に、真新しい春の色を楽しんでみませんか。飯山駅周辺には北竜湖など、他にも菜の花の名所があります。5月3日(日)〜5日(火)には「いいやま菜の花まつり」が催され、いつも以上に黄色い飯山を堪能できるでしょう。周辺では戸狩温泉をはじめ、4つの温泉も楽しめます。雪解け水が流れ込む爽やかな空気の中での温泉は格別ですね。
菜の花公園
見頃:5月上旬
上越妙高駅
日本三大夜桜に選ばれた春の夜景はこれ! 「高田公園の桜」
日本三大夜桜の一つとして有名な高田公園の桜も、新幹線開通によって訪れやすくなったスポット。4月上旬から中旬にかけて開催される高田城百万人観桜会は毎年多くの見物客で賑わいます。ぼんぼりに照らされた約4000本の桜が立ち並ぶ光景は圧巻。高田城そのものも大阪城、高知城とともに約4300人の夜景鑑賞士によって選ばれる日本三大夜城に認定されるほど夜に映えるお城です。高田城周辺には城下町として栄えた街並みがそのまま残ってます。さらに上越妙高駅周辺は上杉謙信ゆかりの地も多く点在する場所。上越妙高で下車し、歴史ロマンを感じてみてはいかが?
高田公園
見頃:4月上旬から中旬にかけて
糸魚川駅
正体不明の巨大魚が潜む「高浪の池」
高浪の池は糸魚川ジオパーク内にある風光明媚な池。ジオパーク内でも特に悠久の自然を感じられるスポットです。池の奥に臨む明星山の岩壁はかつての珊瑚礁、化石が見つかることも多いとか。今ではロッククライミングの名所になっています。池には正体不明の謎の巨大魚ナミタロウが住んでおり、その大きさ推定4mほど。フォッサマグナの北端に位置する糸魚川ジオパークには日本屈指のヒスイの産地小滝川ヒスイ峡をはじめ、近辺にも自然の雄大さ感じることができる名所が多数あります。ジオパークを回るツアー開催や糸魚川駅から現地発着のツアーバスの運行もあるので、気軽に雄大な自然を体感できます。
高浪の池
見頃:通年
黒部宇奈月温泉駅
百花繚乱!カラフルな春の色彩を堪能「舟川べり桜並木」
整然と並ぶチューリップ、川沿いを桃色に彩るソメイヨシノ、残雪をかぶる北アルプスの山々。さらに周辺には菜の花畑も広がり、春の色彩がこれでもかというほど集まったスポットです。ともすれば競い合ってしまう鮮やかな色々が、春というテーマのもとに調和している光景に見とれてしまいます。黒部宇奈月温泉駅からはもちろん黒部宇奈月温泉へのアクセスも便利! 黒部渓谷を走るトロッコ沿線には8箇所もの温泉があり、中には野天温泉も。春の景色を満喫した後は渓谷の新緑をトロッコから眺めながら温泉へ……なんてプランはいかがですか。
舟川べり桜並木
見頃:4月中旬
富山駅
自然の色とは思えない! 神秘的な輝きを見せる「ホタルイカの身投げ」
富山の春の訪れを告げる風物詩が富山湾で見られるホタルイカの身投げ。産卵のために海岸に近づいたホタルイカが浜辺に打ち上げられる現象です。自然が作り出したとは思えない眩しい青色は、まるで海上を彩るイルミネーションのよう。波が打ち寄せるリズムで発色しながら揺れるホタルイカの群は、いつまでも眺めていられるような気持ちにさせます。3月から5月はホタルイカの旬でもあります。新鮮なホタルイカはこの時期の富山でしか味わえない春の味覚。見て美しい、食べて美味しい富山の春の風物詩を是非味わってみてください。
ホタルイカの身投げ
見頃:4月中
高さ20mの雪谷は大迫力の青と白の世界「雪の大谷」
世界でも注目を集める春の絶景がここ富山にあります。標高2450mに位置する立山室堂平は豪雪地帯。その積雪は20mになることも。そこを除雪してできた 約500mの谷が「雪の大谷」です。春の清々しい空の青と両側にそびえる純白の壁のコントラストは思わず溜め息が出るような美しさ。これまで都内から5回の乗り継ぎを経て7時間近くかかっていましたが、新幹線開通で最短4時間程度で行けるようになりました。周辺には雪の迷路や家族で雪遊びを楽しめる広場など、6月ごろまで雪を堪能できます。
雪の大谷
見頃:4月上旬から中旬
新高岡駅
250万本の満開チューリップが咲き誇る「砺波チューリップ公園」

出典:http://monogatari.hokuriku-imageup.org/wp/wp-content/uploads/2013/04/ca9e3c19b177b4c9351f039c2f13301f.jpg
国内最多600品種、250万本のチュリップが咲く色鮮やかな園内はまるでオランダの田舎町に来たかのよう。チューリップで描かれた地上絵は一見の価値あり。今年は北陸新幹線にちなんだ地上絵が描かれる予定です。最寄りの砺波駅からは合掌造りで有名な五箇山までバスで1時間半以内。不便なイメージが強かった世界遺産へも、気軽に足を延ばせそうですね。
砺波チューリップ公園
見頃:4月下旬から5月上旬
新幹線開通で、今まで足が届きにくかったスポットへのアクセスが便利になりました。今回ご紹介したほかにもまだまだ多くの魅力で溢れる北陸新幹線沿線。金沢に夜到着を目安に、新幹線の途中下車もよいかもしれません。まだ見たことのない日本の景勝を北陸新幹線で見つけに行ってはいかがでしょうか。
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